恐怖の地下室 (海外ノンフィクションミステリー―ダイエット編集版)



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恐怖の地下室 (海外ノンフィクションミステリー―ダイエット編集版)

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冷静な内容。

表紙の「誘拐、監禁、暴行、拷問。生き残ったものには死者の人肉とドックフードを混ぜたものが与えられた」という大きな文字の煽り文が、内容をやや誤解させる。

ショッキングなポイントに焦点を当てたワイドショー的な本かと思ったが、内容はごく冷静な視点。後半の多くは裁判の様子が描かれ、やや物足りないぐらいに淡々としている。

ショッキングな内容を求めるなら、300人を殺したと豪語するヘンリー・リー・ルーカス関連著書の、ルーカスの「たわごと」をまにうけて読む方が面白い。

そういうわけで、エンターテイメント性に欠けているので、もう一度読み返す気はあまり起きないのだが、

事件、またゲアリー・ハイドニク本人についてはまこと仔細に記載されているので、殺人関連本好きの私のような人間なら、「こんな人間もいるのだ」という好奇心は一応満足させられる。

こんな犯罪者もいるんだ

 本書は、ゲアリー・ハイドニクという犯罪者が、1986年11月?1987年
3月の間に自宅の地下室へ何人もの女性を監禁して自分の子供を生ませ
ようとし、その際に指示に従わせるために拷問等の手段を用いた事件が
中心となっています。

 なんとか生き残った者の証言(拷問で亡くなった方もいます)等が生
々しく取り上げられています。

 単に事件の内容を詳細に追うというよりも、この事件を起こすまでの
ハイドニクの状況(多数の精神病院への入院歴、前科持ち)や、事件を
未然に防ぐために必要だったこと、また事件後の裁判の状況(アメリカ
の裁判制度の問題)こついても丹念に書かれています。

 監禁というと新潟の監禁事件を思い出しますが、このハイドニクとい
う人間は自分で教会を設立したり、株取引で大儲けする等かなり異色の
犯罪者(知能指数140以上)で、こんな犯罪者もいるんだと驚かされます。

 なお、本書は1991年10月に発行された同名の本の内容を編集して頁数
を減らして再販されたものですが、特に違和感はなかったため安い本書
で十分だと思います。
地下室に響く恐怖のメロディ

ゲアリー・ハイドニクはテッド・バンディと並んで
高IQ(ハイドニクは140、バンディは180といわれている)所持の
猟奇殺人犯として知られている。
障害者年金というわずかな所持金から
センスと頭のよさを生かして株式投資にて百万長者にまで成り上がる。
ロールスロイスに乗り、自身の宗教団体も保持し

貧しい人、障害者への施しを繰り返す“善意の人”が行っていたことは…。
有色人種の売春婦を拉致し、自分の子供をひたすら産ませるための牧場とする為
地下室に監禁し、その中の一人が死ぬと、その死体をドックフードに混ぜ
残りの“家畜たち”に食べさせた。
しかし彼が逮捕されたきっかけは意外にも

彼が“家畜たち”を統率する為に導入した「ある仕組み」がきっかけだった。
他者への信用と寛容の、著しく欠落した男が
信用によって身を滅ぼす。その一部始終をあなたは直視すべきだ。
隣の家から、かすかな叫び声が聞こえない?



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