多くの人が直接的、もしくは間接的に車とかかわりを持って生活している。しかし、我々の生活に欠かせない車を取り巻く状況がいま、大きく変わろうとしている。この背景にあるのが、深刻さを増してきた環境問題。エネルギーの枯渇、大気汚染、廃車のリサイクルなど、車が環境に与える負荷が明確になってきているからだ。 本書では、車の環境対策を解説する前に「地球の自然環境に対して、謙虚で、控えめなクルマ」を「エコカー」と定義。さらに環境問題を「地球温暖化を抑えることを目的とする『地球環境問題』」と「大気汚染を改善するための『地域環境問題』」の2つに分類した上で、エコカーの技術や将来性を、図や写真を多用しながらわかりやすく解説していく。 例としてディーゼルエンジン搭載車やハイブリッドカー、電気自動車などが挙げられているが、特に興味を引くのが燃料電池電気自動車のページ。ダイムラー・クライスラーやトヨタなど、各社の技術の特徴をうまくまとめ、燃料電池電気自動車実用化への道を模索している。また、日本とアメリカ、ヨーロッパでの排気ガス規制の違いなど行政の動きや、タイヤの技術開発など周辺情報も網羅している。(北国春魚)
山海堂
最新エンジン・ハイブリッド・燃料電池の動向 疾(はし)れ!電気自動車―電気自動車〈EV〉vs燃料電池車〈FCV〉 ハイブリッドカーの時代―世界初量産車トヨタ「プリウス」開発物語 燃料電池車・電気自動車の可能性 ハイブリッド・電気自動車のすべて〈2007〉進化する次世代エコカーとそれを支える電池・モータ・デバイス技術
|